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最初の4ヶ月、ESを出しても出しても通らなかった
大学3年の11月から就活を始めた。最初にやったのはエントリーシートを書いて出すことだったが、最初の4ヶ月は通過率が2割以下だった。20社出して4社しかESを通過できなかった。
「ガクチカが薄い」のか「志望動機が弱い」のかもわからなかった。ただ何となく書いていたのが問題だったと思う。「大学でバドミントンサークルに所属していて、副部長として20人をまとめた経験があります」みたいな文章を書いていた。今読み返すと何も伝わらない文章だと思うが、当時は「これで大丈夫だろう」と思っていた。
転機になったのは就活エージェントに登録したことだった。友人に勧められてリクルートエージェントに登録して、担当者に一度面談してもらった。そこで「ESの中身を見せてもらえますか」と言われて、持参したESを読んでもらったときに、「これは何が言いたいのかわからない」と指摘された。
エージェントに指摘された「抽象的すぎる」問題
担当者が最初に言ったのは「具体的なエピソードがない」ということだった。「20人をまとめた」と書いてあっても、「何がどう大変で、何をどうやって解決したか」が全くわからないということだった。
言われてから読み返すと確かにその通りだった。「リーダーシップを発揮して問題を解決しました」という文章が並んでいて、その問題が何で、どういう状況で、具体的に何をしたのかが一切書かれていなかった。採用担当者が何十枚もESを読む中で、「何かあったみたいだが何かわからない」という文章は記憶に残らない。
担当者に「5W1Hを全部書くつもりで書いてみてください」と言われた。誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、どうやって。これを意識して書き直したのがビフォーアフターの分岐点になった。
ガクチカのビフォーアフター
書き直す前のガクチカ(学生時代に力を入れたこと)はこういう文章だった。
「バドミントンサークルで副部長を務め、チームの練習体制を改善しました。20人のメンバーをまとめながら、目標に向かって取り組む経験ができました。困難な状況でもあきらめず取り組む力がつきました。」
これを書き直した後はこうなった。
「バドミントンサークルで副部長を務めた2年目、部内の練習参加率が40%を切る状況が続いていました。原因を調べると、平日練習の時間帯が授業と重なりやすいことと、練習内容が初心者と経験者で差がありすぎることが分かりました。そこで練習時間を3パターンに変更して参加しやすくし、初心者向けメニューを別に作って毎週担当者を変えながら実施しました。3ヶ月後には参加率が68%まで回復し、大会への参加者も前年比1.5倍になりました。」
数字が入り、問題の具体的な内容が入り、行動の具体的な内容が入った。ESの通過率は、この書き直しの後から明らかに上がった。
志望動機のビフォーアフター
志望動機も同じ構造で問題があった。最初に書いていたのはこういう内容だった。
「御社の〇〇という理念に共感しました。社会に貢献できる仕事をしたいと考えており、御社でなら実現できると思いました。成長できる環境で頑張りたいです。」
担当者に「この内容はどの会社にも使い回せますね」と言われた。その通りだった。会社名を変えれば他社にそのまま出せる文章になっていた。志望動機として一番弱いのは「どの会社にも当てはまる言葉だけで埋まっている文章」だということを教えてもらった。
書き直した志望動機はこうなった。
「大学2年のとき、就職活動の情報格差に問題意識を持ちました。地方出身の友人が都市部の学生に比べて就活情報を得にくい状況を身近で見て、自分が就活支援の分野で何かしたいと思うようになりました。御社は地方在住学生向けのオンライン面談サービスをいち早く始めていて、就活支援にテクノロジーで格差解消をしようとしているという点が、自分の問題意識と重なっています。特に○○という新規事業は〜(以下続く)」
「なぜこの業界か」「なぜこの会社か」「なぜ自分がこの会社で働くべきか」を順番に説明できる構造にしたことで、読んだ担当者に自分の考えが伝わりやすくなった。
通過率が80%になるまでにかかった時間
エージェントに添削してもらいながらESを書き直して、通過率が上がりはじめたのは修正から約1ヶ月後だった。新しく出した10社のうち8社を通過したとき、「変わってきた」と実感した。
80%という数字が続くようになったのは3ヶ月後だった。通過率が安定した理由は、ガクチカと志望動機の「型」ができてきたからだと思う。基本の構造は固めつつ、企業に合わせてエピソードの切り口や志望動機の焦点を変える、という作業ができるようになってきた。
エージェントの活用で特に良かったのは「業界に合わせたES調整のアドバイス」だった。金融業界向けのESと、IT業界向けのESでは強調すべきポイントが違う。「コツコツ正確に」が刺さるのか「スピードと柔軟性」が刺さるのかは、企業や業界によって異なる。エージェントはその業界の特性を把握した上でアドバイスしてくれたので、汎用的な文章ではなく各社に刺さる内容に調整しやすかった。
ESで落ち続けていた頃の自分へ
ES通過率が低かった時期、「自分のやってきたことが薄いから通らないのか」と思っていた。副部長の経験を書いても通らないなら、もっとすごい経験をした人しか通らないのかと考えていた。
でも後から気づいたのは、経験の質よりも「伝え方」の問題が大きかったということだ。同じ副部長の経験でも、書き方次第でESの評価は全く変わった。採用担当者がESで見ているのは「実績がどれだけすごいか」よりも、「どう考えて何をしたか」という思考と行動のプロセスだった。
ガクチカで書ける「すごい経験」がなくても、日常の小さなことに対して「なぜそうなっていたか」「何をどうやって変えたか」という視点で書けるなら、十分に読まれるESになる。そのことに気づいてから、ES通過率が変わっていった。
